先日、某家電量販店にて富士フイルムの最新機種「XT5」の実機を触りましたので、その感想をお伝えしようと思います。
ダイヤルが回しやすくなった
軍艦部の背面右肩にあるダイヤルが回しやすくなっており、この点は良くなったなと思いました。
若干分かりづらいかもしれないですが、下の写真を見ていただけるとAFONやダイヤル、Qボタンがついた軍艦部がやや斜めに傾いています。このおかげで、ダイヤルの出っ張りがこれまでの機種よりも大きくなり、回しやすくなっていました。
操作性はやや改善されましたが、デザインの面でこれまでの機種と微妙に異なりますので、好みが分かれそうではあります。もっと言うと、これまでの機種は軍艦部が上面までまっすぐに伸びたデザインでしたが、XT5のようなやや斜めのデザインを取りれることで少し現代的・今風なカメラに変わったような印象があり、この点については従来のレトロな角張った雰囲気の筐体を好まれる方にとっては少し気になるところかもしれません。
グリップが握りやすくなった
グリップの根本部分とボディの間の形状が、アールと言うのでしょうか、カーブがついていたものが90度になったため持ちやすくなりました。
また、ややグリップの奥行きも長くなったようで、これも持ちやすさが向上した要因だと思います。
ただ、グリップの形状がXT4までとは明らかに変わっており、今までのような、ボディから自然にグリップ部分の膨らみがあるというよりかは、明らかにグリップが付いていますといった形状になっていますので、好みの分かれる部分かと思います。
軽くなった実感は少ない
XT3ユーザーの自分としてXT5を持ってみた感想ですが、正直「軽くはない」と思いました。
それもそのはずで、メモリーカード・バッテリー含む両機種の質量はXT3が539gなのに対し、XT5は557gもあります。セールスポイントとして「100gも軽くなりました」的なことが謳われていたと思いますが、実際に持ってみると明らかな軽さは感じられませんでした。
ですので、軽さに期待してXT5を購入するのはちょっと待った方が良いように思います。
●XT5の仕様
●XT3の仕様
グリップの形状と、筐体のサイズダウンを加味すると、、、
ただ、上記のグリップが持ちやすくなったことと、あと筐体が（数ミリだとは思いますが）ややコンパクトになったことを加味すると、持ち運び・取り回ししやすくなったと言っても良いとは思いますが、いずれにしても軽量カメラとまでは言えないと僕は思いました。
でも重たいカメラではないことは確かです。
どのメーカーも最新機種になればなるほど重たく大きくしがちな中、よくフラッグシップモデルで軽量コンパクトなカメラを作ってくれたなと思います。
シャッター音は好みが分かれそう
自分が使っているXT3はシャッター音が割りとしっかり鳴るタイプのカメラで、シャッター幕がカシャカシャいうだけの音とは違い、一眼レフのミラーアップのような音がします。音の質もやや低めかつ重めで、パタコンパタコンみたいな感じの音がします。このおかげでシャッターを切っているなという感触がありますし、シャッターを切るのが楽しく思えます。
対してＸＴ５のシャッター音は初代XH1のようなフェザータッチシャッターのような音で、軽くて小さいな音でした。
メリットとしては、シャッターショックが小さいために長時間露光などするときにもブレることが減るなどといったことがあるのだとは思いますが、XT3のようなしっかりしたシャッター音が好みの方にとっては、少し期待外れな部分ではあるかもしれません。
ON・OFFスイッチの引っかかりが悪い
タイトルの通りON・OFFのスイッチがこれまでの機種よりやや奥に取り付けられたことにより、指への引っ掛かりが若干悪くなっています。
XT3と同じ感覚で電源を入れようとするとうまく指が引っ掛からず、少しストレスでした。
ただこれに関しては慣れると気にならなくなるのではとも思います。
ちなみにこのように開発した理由としては、カメラバッグ内などで勝手に電源が入らないようにとのことです。
まとめ
最新機種ならではの機能として
・手ぶれ補正搭載
・被写体検出機能、トラッキング機能
・最新のプロセッサー＆センサー
などはあるものの、どうしてもこういった最先端の技術を使わなくてよいのであれば、型落ちモデルであるXT3も検討してみても良いのかなと思います。
XT3には手ぶれ補正や被写体検出機能などは無く、プロセッサーやセンサーも少し前のものにはなりますが、XT5と同じチルト液晶を搭載しており今でも全く問題なく使うことができています。