撮る人にとっては、特に青空なんかは爽やかで印象的ですが、後から客観的に見てみるといまいちパッとしないというか、何が写っているわけでもなくインパクトのない写真に見えるということがあると思います。
写真をやっているうちに思ったことは、「空」を撮るということは何も写せていないということなのではないかというものです。
よかったらこの理論、参考にしていただけますと幸いです。
やってしまいがちな構図
皆さんは下の写真のような構図で撮ることは多くないでしょうか?
晴れ渡った青空に感動して、空を大胆に取り入れた構図で撮ってしまうことはないでしょうか?
僕はつい最近までこういう構図で撮ることが多かったように思います。
ですが改めて見返すと、何もない空間を撮っているようにも見えないでしょうか?
どうも画面内がスカスカしたような感じに見えないでしょうか?
上の写真も下の写真も、雲は写っているのですがそれほど印象的でもないですし、スカスカした印象になってしまっています。
下の写真は、鉄塔と、背後の雲に関してはそこそこバランスは良いかなと思うのですが、その上の空に印象的なものが何もないので、写真として勿体ない画になっているなと思います。
下の写真なんか、右上が余りすぎているように思いませんか?
何が問題か
ここ2,3年写真を撮ってきて思うのは、「空」は何もない空間、文字通り「空(くう)」であるということです。
撮るときには、青空は綺麗だからといって大胆に撮り入れたりしてしまいがちです。
人によっては(自分もやっていましたが)思いっきりカメラを上に向けることで画面の9割くらいを空にし、下の方にほんの少しだけ町並みや人が入っているような構図で撮っている写真も見かけますが、これらについて改めて思うのは、何も写っていないということです。
よほど印象的な雲や夕焼けのグラデーションなどが無い限り、空=何もないと認識したほうが良いと僕は考えています。
自分では爽やかな空の印象が強くても、改めて客観的に見てみるとなんの変哲もないただの見慣れた空であり、非日常を表現できていないと思います。
画として成立してればOK
ただ、空が写っていることが100%悪というわけではなく、印象的な雲や色が写っていたり、主題とのバランスが取れていたりするものについてはOKだと考えています。
下の写真は、見ようによって空が多すぎるような気もしますが、山と空の割合が半々で、それなりにバランスが保てていると思い、一旦OKとしました。
下の写真のように、主題は緑で、その背後に広がる景色として空を入れており、空の割合や緑との色のバランスなどを考慮し、良しとしました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。