RAW現像ソフトには必ずついてる「ナビゲーター」ですが、使っていない方も多いのではないでしょうか。目の前に写真が表示されているからナビゲーターを表示する意味はないのではと思われる方もいるのではないでしょうか。
僕も以前はそう思っていましたが、目の前に大きく表示される写真とは違い、小さく表示されるナビゲーターならではの活用目的があり、それは一言でいうと「全体が把握できる」ということです。
全体が把握できるとRAW現像がスムーズに進みます。
では、どのようにスムーズに進むのでしょうか。
角度の補正がしやすくなる
写真を大きく表示すると、水平垂直がとれているのか、傾いていないかなどが結構わかりにくいと思います。
角度補正などをしても、書き出して後でスマホなどで見てみると実は傾いていたといったことも多いのではないでしょうか。
そういった写真は、ナビゲーターで見てみるとどう傾いているかが分かりやすかったりします。
撮った写真は一度ナビゲーターで全体をチェックして、どう傾いているのかを把握してから水平垂直・角度の補正を行うとスムーズです。
露出が決めやすくなる
大きなサイズで写真を見ていると、細かな部分に目が行きがちです。
この部分が暗いからシャドウを上げて、ハイライトが飛んでるからハイライトを下げてなど、細かな部分の調整にこだわってしまいがちですが、まずは全体のイメージを固めて、見る人に率直にどういったイメージを伝えるかがまずは重要ではないでしょうか。
そのためには、まずは全体の露出・明るさの調整が重要と考えます。
大きな画面で調整しても良いのですが、ナビゲーターで小さな枠で表示されている写真を見ながら調整することをおすすめします。
ナビゲーターでを見ながら調整すると、細かな部分を気にすることがなくなり、全体のイメージを固めるのがスムーズになります。
見る人にどういう印象を与えるかは重要ですし、特にインスタグラムのような小さな写真を見るような場面ではそういった点をより重要視すべきではないかと思います。
構図の良し悪しが判断しやすくなる
単純に、ナビゲーターで見たときに良いと思う写真は、大きく表示して見てみても良いことが多いです。
写真にはポイントとなるもの、主たる被写体が重要だと言われますが、ナビゲーターでもそれらが明確に分かる写真は、大きく表示してみても多くの場合良い写真であると思います。
ナビゲーターを見ながら写真をセレクトしてくことで、分かりやすく良い写真を見つけやすくなると思います。
また、良い写真を撮るためにはどうすべきかということに気づくきっかけにもなるのではとも思います。
ファインダーと液晶画面の違い
写真を撮るときに、液晶画面を見ながら撮るのは、ナビゲーターを確認しながら現像することと近いような気がします。
主題を気にしながらも、画角に収まる全体のイメージも意識しながら撮るという点で似ているかと思います。
ファインダーとの違いはまさにここで、冒頭にも書いた「全体が把握しやすい」という点にあると思います。
自分の癖なのかもしれませんが、ファインダーを覗いて撮ると中央部分やピントを合わせている被写体にばかり気が行ってしまい、画面全体としてどういう画になっているかということが把握しにくくなります。
そういった理由から、よほど太陽光で液晶画面が見づらい場合を除いて、液晶画面を見ながら全体を把握しつつ撮るようにしています。
あと、単純にファインダーって、片目が極端に疲れるので、、、」^^;
大きな画面も見ながらバランス調整
いろいろとナビゲーターのメリットを解説しましたが、ナビゲーターだけを見ていれば良いわけでもありません。
ナビゲーターだと適正に見えても、大きな画面で見てみると暗すぎる・明るすぎるといったこともあるので、最終的に必要なのはナビゲーターを見つつ大きな画面でも見つつというバランスです。
要は、細部にばかりこだわらず、全体を把握することも忘れないようにしたいですね、ということをお伝えしたかったということです。