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キャプチャーワン20の改良点をレビュー

RAW現像の話

以前にキャプチャーワン12を買ったときに、キャプチャーワン20の無償アップグレードクーポン付きのものを買っていたので、アップデートして使ってみました。

使ってみると、12までとは大きく違う点がいくつかありましたのでレビューしたいと思います。

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改良されたところ

勝手に明瞭度が上がる問題が解決された

以前下の記事で、キャプチャーワンとライトルームを比較したときに、キャプチャーワンはなぜか明瞭度をかけたような印象に仕上がってしまうということを書きましたが、キャプチャーワン20にアップデートされてこの症状が改善されているように思います。

下の写真は、両方ともクラリティやストラクチャは0です。

「ハイダイナミックレンジ」の操作性が改良された

ハイダイナミックレンジの調整バーが、以前は「ハイライトは下げる」「シャドウは上げる」のみの操作しかできず、一方向の調整しかできませんでした。

しかし今回のアップデートにより、ライトルームと同じく上げる・下げる両方向への調整が可能になり、さらにハイライト・シャドウ以外にも「ホワイト・ブラック」という、ライトルームで言う白レベル黒レベルのパラメーターに当たるものが追加されました。

 

これにより基本補正部分に関しては、ほぼライトルームと同等の操作性になり、ライトルーム ユーザーの方でも迷うことなく使えるようになったかと思います。

「カラーエディター」の操作性が改良された

カラーエディターの操作性も改良されました。

以前は詳細設定(下の写真)と同じような円形のカラーパネルとパラメーターの値が表示されていましたが、今回のアップデートによりカラーパレットのようなものが横一列に並び(上の写真)、調整したい色を直感的に選びやすいようになりました。

以前と同じように円形のパネルからカラーレンジの調整も可能です

「・・・」からウインドウを表示させ、調整したいレンジを広げたり狭めたりすることで、調整したい色の範囲を細かく指定することができます。

ツール類が「スクロールエリア」と「ピン留めエリア」に分けられる

キャプチャーワン12まではツール類が一切スクロールできず、ツールの必要とするスペース次第では、元々開いていたツールが勝手に閉じてスペースを開けた上で、新たなツールが開かれるという挙動でした。

しかしキャプチャーワン20では新たに「スクロールエリア」と「ピン留めエリア」という2つのエリアにツールを分けて登録しておくことができ、上のgif動画のように、スクロールエリアに登録されたツールはピン留めエリアに固定されたツールに一切影響されることなく常に開いた状態でスクロールが可能となっています。

スクロールエリアはツールを開いたままスクロールできます。

また、スクロールエリアとピン留めエリアのどちらにツールを登録するかは、「…」から設定するか、ツールを掴んでそれぞれのエリアに移動させるかの2つの方法で変更が可能です。

「…」からピン留めエリアとスクロールエリアへの登録変更ができます。

以前と変わらず良いところ

今までのレビュー記事でも書きましたが、改めてキャプチャーワンの使い勝手の良いところについてレビューしていきたいと思います。

必要なツールだけを好きなタブに割り振れる

ライトルームとの大きな違いとして、キャプチャーワンはタブごとにツールを割り振れるようになっています。

各タブには元々ツールが割り振ってありますが、それらのツールは必要なければ取り除くこともできますので、必要なツールだけで構成し、スリム化することもできます。もちろん再度登録しなおすこともできます。

僕は「Q」のタブに自分がよく使うツールを登録しており、基本的な調整はこのタブだけで済ませられるようにしています。

ツールごとにプリセットを引き出せる

漢数字の「三」のようなアイコンをクリックすることで、各ツールごとに登録したプリセットを引き出すことができます。

ライトルームでは、複数の調整を登録したものでも、わずかな調整を登録したものでも、どちらのプリセットにおいてもプリセット一覧から選ぶ仕様になっています。

ですがキャプチャーワンでは、例えば下のgifのように、カラーバランスだけのプリセットはカラーバランスの「三」のアイコンから引き出すことができ、直感的に操作ができます。

ツールごとに調整前後が比較できる

こちらもキャプチャーワンならではのめちゃくちゃ便利な機能なのですが、下の画像の赤丸のボタンを、macでいうとoptionキーを押しながらクリックし続けることで、そのツールのパラメーターの適用前の写真を表示してくれます。

クリックを離すと調整が反映された写真に即座に戻ります。

調整前後のイメージを各ツールごとに細かく確認できるのがめちゃくちゃ便利で、これだけでもキャプチャーワンを使う価値があるのではと思えるくらい便利で気の利いた機能だと思います。

調整したパラメーターだけがコピーされる

ライトルームと同じように、調整したパラメーターをコピーする機能はキャプチャーワンにもあります。

しかし大きな違いとして、ライトルームはどのパラメーターをコピーするかを都度チェックボックスで選択しなければならないのに対し、キャプチャーワンは調整を加えたパラメーターだけに自動でチェックを入れてくれます。

この機能は、コピーを頻繁に利用する際に便利なだけではなく、その写真にどういった調整を加えたかを知るのにも便利でとりあえずパラメーターをコピーしてみるという使い方もでき、ライトルームよりもかなり使い勝手の良い機能と言えるのではないでしょうか。

キャプチャーワン
ライトルーム

レベル補正が使える

キャプチャーワンには、トーンカーブとは別にレベル補正という機能があります。

下のツールなのですが、矢印?台形?のようなツマミをつかんで動かすことで、直感的にコントラストを調整することができます。

RGBだけでなく、それぞれの独立したチャンネルも選択できます。

コントラストの効いた写真に仕上がる

例えば、右下の部分をつかんで動かしてみます。

ちょっと分かりにくいかもしれませんが、若干明るくなっています。

ツマミを動かすことで、ヒストグラムの右端よりちょっと内側を、この写真の最も明るい部分に定義し直したということです。

なので、ツマミより右側にあるヒストグラムについては、いわゆる白飛びしているところということになり、写真の左上を見ていただくと雲が白飛びし始めていることがお分かりいただけると思います。

シャドウ側も同じように、ツールの左下ツマミを上げていくことで、最も暗い部分の位置を調整することができます。

うまくこのツールを使うことで、ヒストグラムの端から端まできっちり使い切ることができ、リッチでコントラストの効いたパキッとした画に仕上げることができます。
※全ての写真でコントラストが効いている方が良いわけではありませんが。

色かぶり補正にも使える

?マークの右側にステッキのようなアイコンがありますが、こちらをクリックすることで自動で補正してくれます。

キャプチャーワンの設定で、レベル補正の自動補正をRGBチャンネル別にしておくことで、RGBそれぞれのヒストグラムにふさわしい補正がなされ、色かぶりを取り除くことができます。

下のヒストグラムでいうと、若干BLUEが他のチャンネルよりも明るい部分にあることが分かります。

自動補正をかけることで、下のようになりました。

若干青みがかっていたのが取れ赤みがかり、またコントラストもついたことでパキッとした印象に仕上がったかと思います。

ライトルームを見習ってほしいところ

全写真をグリッド表示にしたい

ライトルームは「G」キーを押すと下のようにグリッド表示にすることができます。

写真を選んだりするときに便利で、結構気に入っている機能です。

対してキャプチャーワンにはこういった機能がありません。

キャプチャーワンで同じようにやろうとすると、下のようにグリッド表示アイコンに切り替えて、表示サイズを大きくするという作業を手動でやることになります。

採用フラグやクイックコレクション機能が欲しい

採用フラグ・除外フラグ

ライトルームでは、「A」を押すと採用フラグが、「X」を押すと除外フラグが付きます。

下の写真でいう、白枠がついているものが採用フラグがついてる写真です。

ライトルームにはこういったフィルター機能が充実しており、レーティングやカラーラベル以外でも写真をセレクトする機能があります。

クイックコレクション

また、クイックコレクションという機能も便利です。
「B」を押すと即座にその写真がクイックコレクションというフォルダに分類されます。
現在のフォルダやフラグなどが維持されたまま、クイックコレクションフォルダに入ります。

例えばブログなんかを書くときにアップしたい写真を選ぶと思いますが、あえてブログ用のフォルダを作るまでもないかななんていうときにこの機能を使うと、そのとき限りのフォルダとして使えるので結構便利です。

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