レンズの話

「XF18-55mmF2.8-4」と「XF16-80mmF4」はどっちを買えばよいのか

レンズの話

富士フイルムより2019年9月26日に「XF16-80mmF4」というレンズが新発売されました。

今回はそのレンズについて、同じような焦点距離の「XF18-55mmF2.8-4」と比較したりしながら色々と考察を述べていきたいと思います。

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基本スペック

XF18-55mmF2.8-4XF16-80mmF4
正式名称XF18-55mmF2.8-4 R LM OISXF16-80mmF4 R OIS WR
重さ310g440g
長さ(ワイド側)7cm9cm
長さ(テレ側)10cm13.2cm
最短撮影距離60cm35cm
最大撮影倍率0.15倍(テレ側)0.25倍(テレ側)
X-T3につけると850g980g

スペックを比較してポイントだと思うのは、重さと最大撮影倍率です。

焦点距離も長く、最大撮影倍率も大きくて便利な一方、重さにどこまで我慢できるかがこのレンズを検討する上でのポイントになるのではと思います。

名前についている「R・LM・OIS・WR」とは

「R」は絞りリング(ring)
「LM」はリニアモーター(linear motor)
「OIS」は光学式手ぶれ補正(optical image stabilizer)
「WR」は防塵・防滴(weather resistant)
を意味しています。

リニアモーターについては、富士フイルムHPにて下記のように説明されています。

リニアモーターは、直線的に動作するモーターのため動作が速く、また、静音性に優れたモーターです。

富士フイルムHPよりhttp://digitalcamera.support.fujifilm.jp/app/answers/detail/a_id/18081/related/1/session/L2F2LzEvdGltZS8xNTcwMjgzNzkwL2dlbi8xNTcwMjgzNzkwL3NpZC9mVVg3RzdrOV94ejNTTFlXWmNPNVZmc0xOcjY0UzVoZURWQXAxYzBndTlzY1lkUThGQmMzenlWR25rRnJTd0lRX1QxbXJTWWRBNDd2UlJqN3NXcEQ5b0pwSGxyZnlLRVFYRzZDQk50T1drcGZxSjRtd00zS3dPaUElMjElMjE%3D

XF18-55mmF2.8-4の方にはLMの表記がありますので、動作が早い点が売り。

対してXF16-80mmF4の方にはWRの表記がありますので、悪環境下においても安心して使える点が売りということになります。

XF16-80mmF4はクオーターマクロとしても使える

新しく発売されたXF16-80mmF4は、最大撮影倍率が0.25倍で、被写体を比較的大きく移すことが可能です。

1/4倍で写せることからクオーターマクロといった呼ばれ方もします。

0.25倍で撮るとこんな感じ

ソニーのレンズで言うと、APS-Cセンサー用のSEL24f18zというカールツァイスブランドのレンズが最大撮影倍率が0.25倍ですので、参考資料としてこのレンズで近接撮影した写真を載せておきます。

sony a6500 + sel24f18z


また、比較対象として、SEL35f18というレンズでも撮ってみました。

このレンズは最短撮影距離が30cm、最大撮影倍率が0.15倍です。

このレンズで寄れるところまで寄って撮っても、下の写真のが限界です。

sony a6500 + sel35f18

こう比べてみると、0.25倍の凄さが伝わりますね。

XF16-80mmF4とX-T3で約1kgは重すぎる

今使っているXF35mmf2というレンズが170gで、540gのX-T3と合わせると710gとなります

X-T3 + XF35mmf2

450gのa6500を使っていた身として、正直この組み合わせでもそれなりにずっしりくるなと感じています。

これが、XF16-80mmF4をつけると1kg近くなると考えると、なかなか購買意欲を削がれます笑

ズームレンズを買うかどうかは、重さに耐えられるかどうかが一番の悩みどころと言ってもよいくらいです。

望遠側はそれぞれ83mmと120mm(35mm版換算)

X-T3はAPS-Cサイズのセンサーを積んでいますので、35mmフルサイズ換算でどれくらいの焦点距離・画角で撮れるかを考えるときは、レンズの焦点距離を1.5倍します。

なので、比較対象の2つのレンズの焦点距離を1.5倍すると、
XF18-55mmは27mm-83mm
XF16-80mmは24mm-120mmの焦点距離となります。

カバーできる範囲としてはXF16-80mmの方が広いので、ここだけ見るとこちらのレンズの方が優秀なように思えますが、そこは重さや、次で説明する開放F値が4というところを踏まえて、どう考えるかだと思います。

カバーできる範囲が広いと当然便利ではありますが、ボディと合わせて1kgのものを常に持ち歩けますかという問題も一方ではあるわけです。

換算120mmって必要?

85mmはよくポートレートなんかで使いやすい画角と言われ、またスナップなんかでも一部を切り取りたいときには有効な画角かと思います。

その点では、XF18-55mmF2.8-4の方は、広角から標準画角、切り取りやすい換算85mmくらいの画角までカバーしているという点で、この1本さえあれば日常使いにはほぼ困らないと言えるでしょう。

対してXF16-80mmF4は換算120mmまでカバーしており、汎用性はより高いように思えますが、果たして120mmまでズームできることで良かったなと思えるシーンが一体どれくらいあるのか疑問です。

自分の撮影スタイルを考えてみると、今の所どうしても120mmまで無いと困るシーンはそう多くはないので、XF16-80mmF4購入には踏み切れていないです。

XF55-200mmの方がいろいろ撮れそう

中途半端に120mmまであるレンズを買うよりも、55mmから200mmまで撮れる下のレンズを買った方が、撮れるものの幅広がって良いのではと思っています。

開放F値4は暗い

日中に外で撮る分にはF4でも全然困らないと思います。

ですが、室内の照明で撮る場合には、開放でF4はちょっと暗いかなと個人的には思います。

結婚式や披露宴なんかも、F4だとそれなりにISO感度をそこそこ上げないとだめかなと思います。

いつも部屋で適当にカメラで遊んでいるときは、シャッタースピード1/125秒で、ISO感度が1600〜3200くらいの間で動いているイメージです。

室内撮影が多い場合は、ノイズが乗るのをある程度覚悟しないといけないかと思います。

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