レンズの話

オールドレンズの何が良いのか / クセや特徴を解説

レンズの話
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富士フイルムXT3でオールドレンズをレビュー

今回レビューしていくのは、自宅にあったペンタックスのオールドレンズです。

オールドレンズは独特の写りをするといったコメントを見ていて、かねてから僕も気にはなっていました。

実際にオールドレンズならではの写りとはどんなもんかを確認していきたいと思います。

使ったレンズとレンズアダプターのリンクも貼っておきます。

使用カメラ

カメラ本体は富士フイルムのXT3を使いました。

レンズをつけるとこんな感じです。

富士フイルム純正レンズのXF35mmF2と比べると下のようなサイズ感です。

smc-PENTAX-M 50mm F1.4の特徴

それでは本題に入っていきます。

オールドレンズを初めて使ってみて思ったオールドレンズならではの特徴を4つ述べていきます。

絞り開放で撮ると柔らかい

よく、絞り開放で撮った方が柔らかく写るなどと言われますが、オールドレンズを使ってみて初めてその意味が分かりました。

下の写真は全て絞り開放で撮ったものです。
全体的にモヤがかかったようなぼんやりした雰囲気で撮れています。
いわゆるこれがやわらかく写るという意味なんじゃないかと解釈しています。

よく女性を撮るときは絞り開放で柔らかく撮ってあげましょうなどと言われますが、オールドレンズを経験している方であればそのように言うのも分かるなという風に思いました。

現代のレンズでも開放で柔らかく写るという謎の意見

ただ、これはオールドレンズに限った話で、現代のレンズはほとんどが開放からパキパキにシャープに写るものばかりだと思います。

そういった中で開放で撮ると柔らかく写るといった意見は正直言うと謎ではありますが、まあ気持ちの問題ということでしょうか。
開放で撮ったから柔らかく写っている気がするというのが大事なんですかね。

オールドレンズを楽しむならむしろ絞らない方が良い

絞って撮ってしまうとオールドレンズと言っても結構シャープに写ります。

シャープに写ってしまうと、現代のレンズで撮るのとあまり変わらなくなりオールドレンズを使う意味がなくなるので、オールドレンズで撮るなら極力絞り開放で撮るのが良いと思います。

日中のめちゃくちゃ明るい場所でシャッタースピードが足りない!ってなって初めて絞るで良いと思います。

パープルフリンジがひどい

逆光で撮ったときのパープルフリンジも結構ひどいです。
逆に言うとこれがオールドレンズの特徴というか味なのだと思います。

現代のレンズはパープルフリンジやフレアが出ないようにあえて加工してあるとのことですが、綺麗に撮れすぎても面白くないということで、オールドレンズのこういった「足りていない部分」に魅力を感じる人が多いということだと思います。

↓上の写真を拡大です。

↓上の写真の拡大です。

RAW現像ソフトにはパープルフリンジを消すような機能もありますが、消してしまうとオールドレンズで撮る意味がなくなるので、あえて全く消さないのがオールドレンズらしくて良いと思います。

色が転びやすい

全てのオールドレンズ共通かどうかは分かりませんが、今回使ったペンタックスのレンズは紫やピンクに色が転ぶような気がしました。

これもRAW現像ソフトなどで色かぶり補正などせずに、このまま残すことでこのレンズらしさが出せると思います。
今回掲載している写真についもは、微調整はしているものの、何となく赤紫のようなピンクっぽいような雰囲気が残っていることがお分かりいただけるのではと思います。

AFは当然効きません

オールドレンズ共通でAFは使えません。

毎回ピントリングを回してピントを合わせなければいけないので、スナップのように見つけたものをサクサク撮っていくスタイルにはあまり向いていないかもしれないです。

逆にじっくり撮っていくスタイルだと自分で全て決めているので「撮っている感」が出るように思います。

オールドレンズに向いている人

不便を楽しめる人

不便や足りてなさ、甘さを楽しめる方ならオールドレンズを使う意味があると思います。
特にピントを毎回マニュアルで合わさなければいけないのが結構めんどくさいです。
きっちり合わせたい場合は画面拡大するなどして合わせる必要があり、撮影の流れとして①カメラを構える、②画面を拡大する、③ピントリングを回してピントを合わせる、④画面拡大を戻す、⑤構図を整える、⑥シャッターを切る といった作業が毎回発生しますので、慣れが必要です。

RAW現像であまりパラメーターをいじらない人

また、RAW現像ソフトであれこれいじらず、撮ったままの雰囲気を残しつつ微調整する程度の方にもおすすめできると思います。
逆にRAW現像であれこれいじってしまうとオールドレンズで撮った意味がなくなってしまいます。

オールドレンズを使うことが目的な人

オールドレンズを使っているということに喜びを感じられる人もオールドレンズを使う意味があると思います。
よく言う気持ちの問題というやつですね。

オールドレンズを使う必要がない人

逆に、効率良く撮りたいと思う方や、そもそもRAW現像で色を転ばせるといったことや明瞭度などを下げて全体をフワッとさせるといったことはできるので、その程度でいいやと思う人はオールドレンズをあえて使う必要は無いように思います。

マウントアダプターは必須

最後に、オールドレンズを現代のミラーレスカメラに取り付けるには下のようなマウントアダプターが必須です。

オールドレンズのマウントと持っているカメラのマウントが合うようにアダプターを選びましょう。

今回のsmc-PENTAX-M 50mm F1.4というレンズには下のK&FConceptのアダプターを買いましたが、ほぼ全てが金属でめちゃくちゃ重厚感があり、値段の割りにかなりコスパが良いと思いましたので、おすすめです。

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