a6500しか持っていないときは、ここがもっとこうだったらなと不自由に感じることが多かったのですが、X-T3と比べてみると意外とよくできたカメラなのではと思えるところがいくつもあることに気づきました。
手ぶれ補正
手ぶれ補正のついていないX-T3を使ってみて、改めて手ぶれ補正の良さを感じました。
特にピント拡大してマニュアルフォーカスでピントを合わせているときに、手ぶれ補正の良さを感じます。
手ぶれ補正が無いと、ピント拡大したときに手の振動がそのまま伝わり、画面がかなりプルプルします。画面がプルプルすると、ピントが合っていてもパキッと見えないので、ピント合わせが難しいときがあります。
a6500のように手ぶれ補正がある場合は、手の振動を打ち消してくれるので、拡大したときの画面の安定感が全然違います。
シャッターボタン半押しでのiso感度表示
a6500は、シャッターボタンを半押しすると、今の明るさで撮るのに必要なiso感度が表示されます。シャッター半押しAEロックを設定していない場合は、半押ししながらカメラの向きを変えると、被写体を認識してiso感度も変わっていってくれます。
当たり前の機能と思っていましたが、X-T3はシャッター半押しAEロックを設定していないと、半押ししてもiso感度が表示されません。
細かく言うと、iso感度の表示自体は常にあるのですが、表示されているのは自分がこの感度までなら上がっても構わないと設定した上限感度で、半押ししても今の撮影に必要な具体的な感度表記に切り変わってくれません。
つまりX-T3は、撮ってみないとどれくらいの感度で撮ったか分からないといことです。
こういった細かいポイントでも、a6500はストレスを感じることが無かったんだなと思いました。
撮影すると、絞り・シャッタースピード・感度が表示される
a6500は撮影するたびに、撮った写真といっしょに撮影設定(絞り・シャッタースピード・感度)が表示されます。
なので、撮影画像を都度表示するように設定していると、撮るごとに何も操作しなくても撮影設定を見直すことができます。
対してX-T3は、わざわざ再生ボタンを押さないと、写真と撮影設定をいっしょに確認することができません。
しかも再生ボタンはカメラの左肩部分についているので、左手を離してわざわざ押しにいく必要があります。
撮影するときは、左手は基本固定して、ボタン操作などは右手でやりたいと考えているので、左右の手を入れ替えるのはストレスに感じます。
スマホの写真転送アプリが使いやすい
下の記事でも書きましたが、X-T3で撮った写真をスマホで転送するには、JPGデータが必要です。なので、RAWだけでなくJPGでも記録するように設定しておくか、RAWで撮った写真しかない場合はカメラ内現像を使ってJPGに変換する必要があります。
対してa6500は、RAWデータでしか記録していなくても、問題なく転送することができます。
また、アプリ自体の動作もだいぶ速いので、ストレス無くスマホへの転送機能を使うことができます。
AFが速い
AFに関してはX-T3もa6500もほぼ変わらない印象です。
ですが、発売日を見るとX-T3が2018年、対してa6500は2016年と、2年の差があります。
そう考えると、2年型落ちの割にa6500はかなり優秀なカメラなんだなと思いますし、2年も前から最新のカメラとほぼ同等の性能を搭載していたと考えると、ソニーの技術力に感心しますね。
ボタン類が右手側にかたまっている
一見大した事なさそうに思いますが、ボタン類の配置が散らばっていると、基本右手で操作したいと考えていても、このボタンを押すときだけどうしても左手で押さなくてはいけないということが出てきて、そのたびに手を入れ替えることになり結構ストレスを感じます。
X-T3の「再生ボタン」や「感度ダイヤル」の位置問題
上でも書きましたが、例えばX-T3は再生ボタンがカメラの左肩部分についています。
なので、撮った写真を確認したいときは、カメラを支える手を入れ替えて左手でボタンを押しに行く必要があり、地味にストレスを感じます。
また、マニュアル撮影をするときも、X-T3はiso感度を設定するのに、左肩にある感度ダイヤルを回すことで感度を設定できるのですが、このダイヤルを操作するときも持ち手を入れ替えて操作する必要があります。
クリップオンストロボがついていないときは右手で操作することも可能ですが、クリップオンストロボをつけると右手を回して感度ダイヤルを操作するのは難しいです。
その点a6500はあらゆるボタン類が右側にかたまっているため、左手は完全にカメラを支えるだけでよくなります。
単純にデザインがカッコいい
タイトルの通り、ソニーのカメラやレンズはデザインが良いと思います。
便利さや機能性だけを反映させたものではなく、目で見て楽しむことができるような印象をもっており、所有欲を満たしてくれるものが多いと思います。
富士フイルムのカメラもクラシカルでオシャレだとは思いますが、下の写真のXF35mmf2レンズのフードのように、これはどうなのかなと一瞬思ってしまうものもあります。
ちなみにこのフードはレンズを買っても付いておらず、別途これだけ単品で購入する必要があり、5000円くらいしました(^_^;)
レンズの選択肢が多い
例えばシグマからは、富士フイルムXマウントのレンズは販売されていません。
対してソニーEマウント向けのレンズはラインナップが豊富です。
メーカー純正のレンズしか買わないという方にとっては問題ないかもしれませんが、他社のレンズも試したい、レンズを変えると写りがどう変わるか試したいと考えているのなら、選択肢の多いソニーEマウントが有利なのではと思います。
また、シグマのAPS-C用のレンズはリーズナブルでコスパがかなり良いと思います。
実際僕はシグマの56mmf1.4というレンズと、30mmf1.4というレンズを所有しています。
どちらもAPS-Cサイズ用のレンズです。
ソニーからも同じような焦点距離のAPS-Cサイズ用のレンズは出ていますが、F値は最も明るいものでf1.8で、sel35f18やsel50f18といった選択肢しかありません。
もし純正レンズからf1.4のものを選ぶとなると、フルサイズ用の高額なレンズを買う以外選択肢がないと思いますが、シグマのようなサードパーティーからも同じEマウントレンズが出ていることで、比較的リーズナブルに明るいレンズを手に入れることができます。
sigma56mmf1.4もsigma30mmf1.4も、Amazonで買いましたが、どちらも3〜4万円くらいで変えたと思います。
ソニー純正の単焦点レンズで、85mm相当でf1.4となると、フルサイズ用にはなってしまいますが、FE85f1.4GMという最高クラスのレンズしかなく、価格も20万円弱します。
改良してほしいところ
EVFと背面液晶の高精細化
X-T3の方が大きく勝っていると思うのが、このEVFと背面液晶の性能です。
下の表がそれぞれのカメラのスペックです。
EVF | 背面液晶 | |
a6500 | 236万ドット | 92万ドット |
X-T3 | 369万ドット | 104万ドット |
特にX-T3の背面液晶はかなり綺麗で見やすいので、a6500の後継機が出るとしたらX-T3のこういった部分を参考にして開発してほしいと思います。
メニュー画面のインターフェイス・並び方
メニューボタンを押すと、カメラの設定が色々と出てくるのですが、ここの各項目の並び方・整理の仕方が良くないと言われています。
僕も実際そう思います。
要は、どのページにいけばどの機能にアクセスできそうかということが、メニューを開いた時点ではかなり分かりにくくなっています。
例えばファンクション設定・カスタムボタン選定
例えば、動画の設定ができるタブには、ページを送っていくと動画の設定項目だけでなくファンクション機能の設定やカスタムボタンの設定項目も入っており、違和感を感じます。
ファンクション機能の設定やカスタムボタンの設定は、設定タブがあるので普通はそっちだろうと思います。対して、X-T3は設定タブの中にカスタムボタンなどの設定項目があり、自然な感じがします。
X-T3のように、もう少し直感的に使えるインターフェイスに改良してほしいと思います。