レンズの話

富士フイルム「XF90mmF2」レビュー / XFレンズ最高クラスの写りの良さは本当か / 買う前に知っておきたいこと等

レンズの話
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かなりクリアの写りをする!気がする。。。

曇り時々雨といった天気の日に桜を撮影しました。

水分と一緒にチリが落ちて空気が澄んでいるからなのかどうか分かりませんが、めちゃくちゃクリアにシャープに写る気がしました。

曇っていてやや暗めということで、あまりISOも上げたくないため開放F2で撮っていたのですが、開放特有の写りの緩さは無く、一段・二段絞ったようなシャープな写りをします。
ここについてはXF16-80mmF4を同じような被写体に開放で使って写りの緩さというか、変なにじみみたいなものが見られましたが、それに対してXF90mmは開放からそういったにじみ等は無くスッキリ・クッキリ写るので、たぶん開放からシャープと言って良いのだと思います。

あまり抽象的なことや気持ちの問題でしかないようなことを膨らませて言いたくはないので、タイトルも「気がする」としているのですが、個人的な印象としてはかなりシャープに写る割には硬さも無く、わざとらしさも無く、これがよく言われている開放から素晴らしい写りというものなのかなと感じています。

撮影中は重さは気にならない

公式のスペック上では質量540gです。
XT5のバッテリー・メモリーカードを含んだ重さが557gです。

手に持った印象としては、カメラ本体をもう一つ持っているくらいズシッときます。
また、レンズフードを付けたときの全長も16cmくらいあり(こちらは収納するときにフードを逆向きにつければ良い話ですが)とりあえずもう一本持っておこうかなという気持ちでカバンに入れるレンズとしては、あまり相応しくないのかなと思います。

今日は90mmで撮るぞという気持ちでメインのレンズとして持っていくべきレンズだと思いました。

ただ、カメラにつけて撮影しているとそこまで重さは気にならないです。
先日もスナップで1~2時間くらいこのレンズで動き回って撮っていましたが、不思議と重さは気にはならずサクサク撮ることはできました。

撮らないときはストラップで肩からかけるなどして負担を減らすことで、長時間の移動でも問題なく使い続けられるのではと思います。

AFはかなり早い

遠くの被写体でも、コントラストがやや低くてもスパッとピントが合います。

リニアモーターのおかげだと思いますが、挙動はかなり素早く、2015年のレンズとは思えないくらいスムーズに動きます。

ピント位置の前後移動が大きいときはピントが合わない

ただ一点課題を上げるとすると、近くから遠く、また逆に遠くから近くにピントを合わせ直そうとしたときはピントが合わないです。
合いにくいというか、これについては完全に合わないです。

解決策としては、中間地点の被写体にピントを合わせてから、実際にピントを合わせたい被写体に合わせにいくか、マニュアルフォーカスに切り替える方法がありますが、ピント位置が大きく変わる場合はピントリングを何周も回さないといけないので、中間地点にAFで合わせてからもう一度合わせ直すという方法が良いと思われます。

手ブレ補正は無いが、手ブレをそこまで気にする必要は無い

換算135mmでやや望遠気味のレンズですが、シャッタスピード1/250秒あればそこそこ安心して撮ることができるので、手ぶれ補正が無くてもそんなに困ることは無いかなと思います。

僕はボディー内手ぶれ補正の付いていないXT3を使っているので、暗い場面でも最低1/160秒は欲しいですが、開放F2のおかげでISOをあまり上げずともシャッタスピードを稼ぐことができます。

曇りの日でやや暗くても、日中であれば開放F2のときにはISO400もあれば十分で、シャッタスピード1/500~1/1000秒くらいで撮ることができました。

電源を切ると中の部品がカタカタ言う

中の部品がカタカタ言うというのは、動画などを見て一応は知ってはいたのですが、買ってみてそういうことかと思いました。

リニアモーターが入っており、電源を入れないとその部分がフリーな状態になるからなのか、レンズを前後に傾けると中でパーツが動いてカタカタ鳴ります。

そこまで困ることも気になることも無いとは思いますが、購入前には一応知っておいた方が良いかと思います。

90mm(換算135mm)に合う被写体を見つけるには練習が必要

最後に、換算135mmのレンズということで、やや遠くのものが写せて圧縮効果を楽しめるというメリットがある一方、画角が狭くイメージしているものと撮れるものに少しギャップがあります。

目で見て「あの花がきれいだから撮ろう」と思っても大きく写りすぎて少しイメージと違うことがよくあります。そういった場面では足を使って少し距離を取ってから構図を作り直す必要があり、距離を取ると被写体を見失うみたいなこともたまにあり、少し難しさを感じるときもあります。

コツとしては、自分が良いなと思う被写体の距離感よりも、あと1~2m離れたところにある被写体を見つけることかなと思います。

花の撮影にはおすすめのレンズ

このレンズに向いている被写体としては例えば「花」が上げられると思います。

この記事を書いている3月末で言うと、桜なんかはうってつけの被写体だと思います。

木の高いところに良さげな被写体を見つけたとしても、このくらいの望遠レンズであれば適度にその部分だけを切り取ることができ、またF2という絞りのおかげで前ボケも良い感じに作ることができます。

しかも、レンズの性能が高く開放からかなりシャープにクリアに写せるので、積極的に絞り開放を使っていくことができます。

花や植物などをメインの被写体として、ボケを生かしてふわっとした表現で撮っていきたい方にとっては最高のレンズなのではと思います。

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