新機能・特徴解説 / 手持ちのXT3との違いも交えながら
この記事はXT30IIのニュースリリースから僕が個人的に気になった部分を抜粋し編集しています。
XT30から変わったところ
背面液晶の画素数が大幅増加
XT30の104万ドットから162万ドットと、解像度が大幅にアップしました。
所有しているXT3も104万ドットで、これでもかなり綺麗には見えるのですが、そこから大幅に解像度がアップしたということでかなり魅力的です。
フィルムシュミレーションが2種類追加された
新たに「クラシックネガ」と「エテルナブリーチバイパス」が加わり、合計18種類のフィルムシュミレーションが選択可能になりました。
それぞれのフィルムシュミレーションのイメージは下の写真の通りです。
富士フイルムのサイトからの引用です。
RAW現像ソフトでこれらのフィルムシュミレーションを使いたい場合は、これらのフィルムシュミレーションを備えたカメラで撮影する必要があります。
なのでこれら新しいフィルムシュミレーションを使いたければ購入を検討するのがよいと思います。
ただ、どちらのフィルムシュミレーションもちょっと極端な絵になるので、使い所がもしかすると難しいかもしれません。
初心者の方は最初は珍しくて使うのが楽しいかもしれませんが、上達するにつれて極端な表現は避けたくなってくるので、使用頻度が下がる可能性もあると思います。
ちなみに僕の持っているXT3ではカメラ側ではクラシックネガもエテルナブリーチバイパスも選択できません。
RAW現像ソフトではクラシックネガのみ選択が可能になっています。
これまでのフィルムシュミレーション16種類の一覧です。
PROVIA/スタンダード
Velvia/ビビッド
ASTIA/ソフト
クラシッククローム
PRO Neg. Hi
PRO Neg. Std
ETERNA/シネマ
ACROS
ACROS+Yeフィルター
ACROS+Rフィルター
ACROS+Gフィルター
モノクロ
モノクロ+Yeフィルター
モノクロ+Rフィルター
モノクロ+Gフィルター
セピア
低照度環境でのAFが可能になった
-7.0EVの低照度環境でもAFが機能するようになったとのことです。
※ただし 「フジノンレンズ XF50mmF1.0 R WR」装着時のみとのことですが。
上記レンズを装着していなくても、恐らく-3.0EV~-5.0EVくらまではAF機能するだろうとは思いますので、低照度環境での撮影は全然問題ないと考えてよいと思います。
ちなみにXT3は-3.0EVまでAFが機能します。
暗い場所での撮影でピントが合いにくいなと思ったことはほぼ無いです。
AUTOモードのアルゴリズムが刷新された
富士フイルムによると、
AUTOモードやシーンに合わせて撮影設定を選択できる「SP(シーンポジション)」モードのアルゴリズムを刷新し、「カラークローム・エフェクト(ブルー)」、「明瞭度」、「ダイナミックレンジ」などの自動調整を可能とし、明瞭で鮮やかな風景写真や、被写体を際立たせたポートレート写真をより簡単に撮影することができます。
とのことです。
AUTOモードは下の通り、レバーをAUTOに合わせればカメラが被写体を分析して適切なモードを選択してくれるというものです。
ただ「SPモード」というのが何を指しているのかよく分からなくて取扱説明書も見たのですが、恐らく下の説明書の赤枠で囲んだ、AUTOモードを選択したときにシーン選択もAUTOにするとカメラが自動的にシーンを設定してくれるモードのことだと思います。
この機能の精度や設定されるパラメーターの種類が増えたことで、より質の高い写真が撮れるようになりましたということだ思います。
RAW現像をやるようになると、正直AUTOモードについてはどうでもよくなります。
AUTOをありがたいと思える人であったり、RAW現像は全くやらない、カメラ内で全て完結してほしいという人にはおすすめの機能改善だと思います。
XT30と同じところ
センサーと画像処理エンジン
センサーは「X-Trans CMOS4」、画像処理エンジンは「X-Processor 4」で、XT30と同じでした。
ちなみにXT3、XT4も同じセンサーと画像処理エンジンです。
それぞれのハードの説明は以下の通りです。
※引用は富士フイルムHPから(https://fujifilm-x.com/ja-jp/products/cameras/x-t30-ii/)
顔検出・瞳AF
この機能もXT30のときから既に搭載済みで、大きな変更は無いと思われます。
ただニュースリリースのAFの説明には、
AFの最新アルゴリズムにより、動体追従AFの性能を従来モデルからさらに向上。カメラに向かってくる被写体のみならず、カメラから離れていく被写体もとらえ続けます。」
とありますので、XT30からは動くものを捉える精度がやや向上していると考えてもよいかと思います。
4K30Pでの動画撮影
この点も大きな変更はなく、XT30のときから4K30Pは撮れていました。
このカメラに向いている人
AUTOでカメラ任せで撮りたい人
難しいことは考えずAUTOモードでカメラ任せで撮りたい人におすすめだと思います。
逆に自分で設定することを楽しみたいメカ好きの方にとっては、AUTOのレバーの使用頻度は極端に少なくなると思います。
RAW現像しない人
カメラがシーンに合わせて設定を変えてくれるので、カメラ内でほぼ全てのことが完結します。
RAW現像ソフトや画像加工ソフトなどで後から加工しなくてもそこそこかっこいい写真が撮れると思います。
ただ、撮ったままだとファイルサイズがかなりでかくなると思いますので、クラウドストレージにアップして保存しておくにしても、後のサイズダウンの作業は必要かなと思います。
軽いカメラが欲しい人
本体質量はSDカード・バッテリーを含めて378gです。
XT3が同じ条件で539gです。
160gくらい重いです。
これくらいの重さがあると結構ずっしりきます。
細かな設定を必要とせず、とにかくAUTOモードでサクサク撮っていきたい人は迷わずXT30IIを選んだ方がよいと思います。