カメラの話

富士フイルムX-S10について思うこと

カメラの話

先日富士フイルムよりAPS-Cサイズセンサー搭載の新型カメラ「X-S10」が発表されました。発売は2020年11月19日とのことです。
今回はそのカメラについて、X-T3やソニーのa6500を使っている立場から批評していきたいと思います。

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ダイヤル部分についての不満

富士フイルムのカメラを買う最も大きな理由の一つであるアナログダイヤルが、今回のX-S10では廃止されました。一応ダイヤルとしては右肩に一つ、全面人差し指部分に一つ、左肩にも一つあり、これらが今までのXシリーズ同様にカメラ内の設定でアナログダイヤル同様に機能するように設定できるとよいのですが、そこは実際使ってみないとわかりませんので何とも言えませんが、富士フイルムのカメラと言えばコレというものをわざわざ今回のカメラでは廃止したということです。

コレだけでこのカメラを買う理由が無くなったも同然です。

X-S10の軍艦部|価格ドットコムマガジンより
https://kakakumag.com/camera/?id=16084

アナログダイヤルがあることで、シャッタスピードだけ一段上げて被写体ブレを防いだり、ストロボを付けたときに素早くシンクロピードに持っていけたり露光量を調節できたりするので、こういった点を評価して富士フイルムのカメラを買っていた方も多いと思います。

ですが軍艦部のダイヤルを廃止し、モードダイヤルに変更したことで他メーカーのカメラを買うのと何も変わらなくなりました。

なぜ「X-E4」を発売しないのか

今回のこのX-S10ではコンパクトさ、軽さを売りにしているようですが、個人的にはX-E4を出してほしかったです。X-E4はX-E3の次世代機として期待されていたと思います。見た目はオシャレでコンパクトで、軍艦部にはシャッタスピードダイヤルも付いておりかなり使い勝手のよいカメラであったように思います。X-E3の右肩にある露出補正ダイヤルを、カメラ内の設定で自由に機能を割り当てるように変更して手ブレ補正を付けてX-E4として発売すればバカ売れするのではないかと思っています。

外観:そこまでグリップを深くする理由はあったのか

軍艦部のダイヤルもあってX-EシリーズやX-Tシリーズは、他のメーカーにないクラシカルな雰囲気があり、所有欲を満たしてくれるカメラであると思っていました。確かにグリップ部分は若干浅く、餅に草も多少はあったかと思います。ですがX-S10のようにわざとらしくグリップを深くする必要はなかったのではと思います。

グリップが深くなってゴツくなった割に、ボディ全体としては小さくなっており、正直バランスとしてどうなのと思ってしまいます。
女性のモデルを多く起用していることからも、女性にもっと使ってもらいたいという意図があるのだとは思いますが、見た目のオシャレさに磨きがかけられたとは全然思えないです。

しかも見た目がソニーのaシリーズに近くなったので、軍艦部のダイヤル類の廃止もあって、このカメラをわざわざ買う理由がさらに無くなったと思います。

価格ドットコムマガジンより
https://kakakumag.com/camera/?id=16084

あえて買う理由を上げるとすれば、ボディ単体の価格が12万円くらいで、ソニーのフルサイズ機より10万円くらい安いことでしょうか。

バリアングル液晶

バリアングル液晶については評価が分かれるところではないでしょうか。
個人的には動画は撮りませんし、自撮りもしないので必要ないというのが結論なのですが、近年はvlogが当たり前になり、友達同士で一緒に映るといったことも普通になっていることを考えれば、女性向けのカメラとしてバリアングル液晶は載せざるを得ないといったところでしょうか。

価格ドットコムマガジンより
https://kakakumag.com/camera/?id=16084

ただ、やはりフォトグラファーとしてはバリアングル液晶は使いにくいと思います。液晶を上下に傾けるにしても、一度ボディから液晶を起こして反転させるような動作が都度必要になるので、結構煩わしいのではないでしょうか。

ジョイスティックがついてて良かった

最近のカメラではタッチ操作が当たり前になっていますが、スマホと違って一眼カメラでタッチ操作をするのは結構めんどくさいです。そもそも本体の重さが全然違うので、右手でガッチリ握ることが必要になりますが、タッチ操作の度にその右手を離さなければならないのは結構煩わしいです。

しかも今回のX-S10のようにグリップがしっかりしているカメラの場合、右手でガチッとホールドしたままになるというのが自然かと思いますので、タッチして握り直してという動作は向いていないと思われます。

こういった点からジョイスティックは当然搭載すべきだろうなと思っており、実際に搭載されてるとのことで良かったと思います。

重さ

コンパクトカメラとしてはこのくらいの重さが限界だろうなと思っていたソニーのa6500に並ぶ軽さということで大変ありがたいポイントかと思います。
ちなみに各機種の重さは以下のような感じです。

メーカー機種重さ
富士フイルムX-T3539g
X-S10465g
ソニーa7c509g
a6500453g
※すべてメモリーカードとバッテリーを含む重さ

X-T3は使っていて結構ずっしりきます。街歩きのスナップに持っていってもちょっと嫌になる重さなので、女性向けのカメラとしては500g以下くらいが丁度よいのではと思います。

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